「篠竹とタオルと」 石坂 孝雄

“Shinotake (bamboo) and a Towel” Takao ISHIZAKA

  岡田港から元町港へのバスだったか新島へ行った時のバスだったか、もう定かではないが、道中篠竹が繁茂しているのを多く見た。次にやるとしたら篠竹を使おうと思ったことを覚えている。
  その記憶のせいか、毎年参加している国際野外の表現展で2回続けて篠竹を使った作品を発表している。会場の鳩山電機大のキャンパスにも篠竹が多い。
  このWeb展では、篠竹を垂直に立てタオルで水平につなぎ広い範囲に設置することを考えた。実現できるとしたら、タオルは使い古した物を島民の方から寄付してもらったらどうかと思う。設置場所は七年前土石流のため廃園に追い込まれた旧ホテル椿園の跡地としたい。(もう一案は海のふるさと村のゆるい傾斜地)。篠竹を人と見立てたら、タオルでつなぐ形状は人と人との関わり、絆と見ることはできないか。コロナを含め様々な災害に立ち向かう思いの表現としたい。
  「伊豆大島篠竹」で検索すると大島特産の篠竹を使ったものとして、「海の精」という塩造りのための装置がでてきた。ステンの針金で編んだ美しいものだ。