二項対立や二分法のように事象を捉えることに対して疑問がある。白・黒どちらの割合が多いかによって判定しているに過ぎず、二分化することにより対立が発生する。このことは作品の表・裏、外・内の問題にも繋がる。 石は外側を削り取ることの他に成形することはできない。半恒久的に形を留めることが可能な素材ではあるが、常に変動し続ける一時を切り取るように境界(形)をつくることができる。
石は表裏一体で形を成すのだから、二項対立のような考え方は意味を成さない。しかし、二項対立を“否定”することにより二項対立(肯定する・否定する)が起こるという循環に陥り、永遠にループし続けるのである。また、同じ土俵上の事柄同士でしか正確な“否定”はできないので、二項対立対立の否定は二項対立によってのみ可能である。つまりそれは、矛盾ではなく、未分化であるということだ。

1985 岩手生まれ
2010 東北芸術工科大学 芸術文化専攻 彫刻領域 修士課程 卒業

主な展示

2008

中之条ビエンナーレ (群馬)

2009

彫刻5人展 (ギャラリー・オカベ／銀座)

2011

ART FREEDOM EXHIBITION (横浜赤レンガ倉庫)

2013

選抜新人作家展 (現代彫刻美術館／目黒)

個展 (GALLERY KINGYO／千駄木)

2014

我孫子国際野外美術展 (我孫子市内／千葉)

2015

二科 彫刻部 会友推挙

Stone & Women 3 (いりや画廊／上野)

2016

個展 (K’s Gallery／銀座)

パブリックコレクション

2010

風の丘公園 作品買い上げ・永久設置 (金山町／山形)

　　　　　

農林漁業体験実習館 作品買い上げ・永久設置 (舟形町／山形)