東京の島々を結ぶアート航路開発委員会
Planning and Development Committee for Contemporary Artways Linking Tokyo Islands
小宮 伸二+スバコ・スタジオ
SHINJI KOMIYA + SUBACO STUDIO
私はスバコ・ピープル。アーティスト・コミヤの眼鏡を通して世界を見ている。彼は昨年末、原因も治療法も未だ解明されていない線維筋痛症という難病に襲われ、いままでのような創作活動が出来なくなるのではないかと不安な日々を過ごしていた。
そんなときに出会ったのが函館で複数の大学生が集まりシェアハウスをしている、わらじ荘のメンバーたち。起業やボランティア、社会活動をおこなう者がいれば、2年間休学しここで何かを見つけようとする者がいる。札幌や他県からも人が集まり、模索しながらも様々な活動に取り組んでいる者たちだ。
春、コミヤはその敷地内の蔵を改装し、学生と共同で使える作業場を作る。工具の扱い方などを教えるだけではなく、アイデアから表現への実現方法をアドバイスしたり、一緒に考えたりする場でもある。彼らとコミヤがアートチームを作ることになったのも自然の流れであった。そして私が生まれた。スバコ・スタジオはコミヤの希望の一形態であり、彼の今後の活動にも影響するであろう、アートにおける実験と実践の場となった。
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小宮伸二は、1999年オーストリア・アルプス山麓にあるシュラッテンベルグ城址でのアーティスツ・イン・レジデンスに参加したのをきっかけとして、ヨーロッパ、アメリカ各地で個展を開催、またアートフェスやシンポジウムにも数多く参加している。
オーストリアではインターナショナルな実験音楽祭での舞台美術担当。
ミドルベリー大学などアメリカのいくつかの大学ではビジッテイング・アーティストとして滞在、学生に講義や共同制作、展覧会などをおこなう。